映画監督・脚本家 倉田健次による

理解力を高め、演技力を探求するための

アクティング・ワークショップ

 

2024年 春の部


<日程>

3回すべてにご出席いただける方に限ります。

第1回 2024年3月23日(土) 10:00-17:00

第2回 2024年3月30日(土) 10:00-17:00

第3回 2024年4月 6日 (土) 10:00-17:00

 

<場所>

東京都内のスタジオ。参加者の方に詳細をご連絡いたします。

 

<参加費> 

税込5万円(事前支払制)。参加者の方に振込先をご連絡いたします。

 

<お申し込み>

審査制となります。志望動機を400字以内でメールで下記までお送りください。

qurata@quratakenji.com


<倉田健次からのメッセージ>

映画を求めた頃から、私には疑問がありました。役者の方々が晒され続ける「演技力」という言葉です。「演技力が有る」「無い」という言葉は今でも簡単に使われますが、老練な役者に聞いても、先輩演出家に聞いても答えはまちまち、時には「根性」「素養」「運」の範囲にまで広がってしまう事さえ。これでは素晴らしい役者になる為の道筋、研鑽の術すら掴めない、なんと途方もない道に役者は立たされているのだろうと恐怖さえしました。

 

私にとって「役者」とは、脚本世界、その空想の人物に血肉を付け、物語と想いを人の心に永遠に宿す孤高の存在です。だからこそ素晴らしい役者が多く生まれる事を願い、映像作家、監督、脚本家と並行して、20年ほど前からアクティングトレーナーを行うようになりました。そこで私は長年の疑問を基に、役者育成に必要な修練/レッスンの形を模索しました。「演技力」とは「理解力」、そこからフィードバックされる形で生まれる「表現力」、この二つの大きな要素で占められているものであろうと私は辿り着きました。そして「理解力」とは、脚本や役柄、社会や世界の事象への理解「己の外側=外の理解」と、演じる者の心身の理解「己の内側=内の理解」、この両者が結合されたものであるはずだと。これはとても単純な真理からでした。人は分かっている事しかできないからです。

 

私はこの「理解力」を向上させる事をメインとしたレッスンを主に行っています。「表現力」向上とは異なり、「理解力」を向上させるレッスンは国内では修練方法もほとんど探求されず、時間も掛かるという妄想から、数多あるレッスンの場でもあまり重視されずに今日まで来ています。私はこの「理解力」の根源的な向上、その気付きを促す為の様々なゲームやレクチャーを行いつつ、脚本家である点を利用し、私が執筆した脚本資料のみ使っての読解力向上のレッスンを主軸としています。これは「作者の答え」を提示できる事から、少しでも曖昧な脚本理解を減らす為であり、同時に目指すべき指標が分かるレッスン内容が必要だと考えた結果でもあります。

 

いつの頃からか演出する側に生きる者には、作品を創る同志である「役者」を支える責務があるのだろうと感じるようになりました。途方もなく広大な芸術世界を共に進む者として、少しでも具体的で実りある修練の手助け、その智慧をお渡しできたらと考えています。叶うならば旅路のお供、足元を照らす「ランタン」のようであれたら、私は幸せです。